|
|
合戦という、つねに死ととなりあわせの状態を生きぬいてきた戦国武将たちの多くは、心の平安をもとめて厚く神仏を信じていたようです。武田信玄も臨済宗に深く帰依し、快川紹喜など当代一流の禅僧をまねくだけでなく、天台宗や真言宗とも関係し、そのうえ不動明王を厚く信仰していたといわれています。 いざ合戦の際には、「風林火山」の旗とともに「南無諏方南宮法性上下大明神」の旗を軍旗として立てたり、さらに諏訪法性の兜の前立に諏訪明神像をつけていたようです。信仰は戦に勝つための一手段でもあったわけですね。この恵林寺はそんな信玄の菩提寺(ぼだいじ・先祖代々の墓をおき、葬式や法事を行う寺のこと)です。 と、まあ普通ならこの辺で恵林寺の解説は終わるんですが、今日は少し理屈っぽい話が続きます。冒頭に載せた三門の写真ですが、いろいろなサイトを調べているうちに興味深い事実に遭遇しました。 山門とは書かず三門なのは「空、無相、無願」という三つの教えを表しているからだそうです。 「色即是空、空即是色」という言葉は、いろかたちあるものの本質は空であり、空を本質とするものがいろかたちあるものとして現れることを説いたものとして有名ですね。そして、あらゆるものが「空」であり、「差別する様相がないもの」であり、「願い求めるべきものではないこと」を悟ることが、解脱の境地であるという教えが、この三門(空・無相・無願の三解脱門)の意味なんだそうです。
いやあ、勉強になりました。誰かに自慢しようかな。 【恵林寺の紹介】
【信玄公宝物館】 恵林寺の境内にある建物で、信玄関係の展示物があります。
【快川禅師の言葉、「心頭滅却すれば・・・」について】 おまけ
|
|
本陣(トップページ) | 本 | ビデオ | 史跡/イベント | 研究資料 | グッズ情報 利用規約 c 2000-2002, 武田信玄.com |